【海外の評価】ミュージシャン愛用の安いモニターヘッドホンを厳選

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 音楽制作に欠かせないモニターヘッドホンはそれなりの値段がすると思われがちですが、実は安くても高品質なヘッドホンも多数存在します。今回は海外の有名ミュージシャンが愛用する安いモニターヘッドホンを調査してみました。ぜひご参考になさってくださいね。

モニターヘッドホンとは

 モニターヘッドホンと音楽鑑賞用ヘッドホンとの大きな違いは、音がフラットかどうかです。

 一般的な音楽鑑賞用ヘッドホンは、低音や高域をあえて強調して迫力のある音像を作っています。こうしたヘッドホンで録音やミキシングをすると、スピーカーなどの別環境で聴いたときに、音に大きな違いが生まれてしまいます。

 一方で、録音用のモニターヘッドホンは周波数がフラットになるように設計されています。レコーディングした音を忠実に再現してくれるので、録音やミキシングに優れているというわけです。

海外ミュージシャンにも評価の高い安価なモニターヘッドホン

 ここからは実際に海外ミュージシャンも使っているモニターヘッドホンをご紹介します。ミュージシャンが使っている動画や売行き、レビューなどを調査し、代表的な5つのモニターヘッドホンを選んでみました。

 今回は、楽器録音やダビング時に欠かせない密閉型ヘッドホンのみをピックアップしています。

オーディオテクニカ ATH-M50x

 世界的に最も売れているモニターヘッドホンのひとつです。周波数レンジも最適で高評価を得ています。ケーブルも着脱式でイヤーカップ(耳あての反対側の耳を覆う部分)が90度回転するため、丈夫で快適に長く使える点も特徴です。

愛用している主なミュージシャン

Timbaland

 ビヨンセ、リアーナなどのプロデュース、そして自身がグラミー賞受賞暦4回を含む合計15回ものアワード受賞暦を持つ、世界で最も成功したプロデューサーともいえるTimbaland。インスタグラムで公開中の録音風景でm50xを使用していることがわかります。

@soundoracle !!!!!! That's rite go see my guy ask for Timbo pack 101!!!!!!!!

Timbo the Kingさん(@timbaland)がシェアした投稿 –

Skrillex

 いわずと知れたEDMのトップDJ、プロデューサー、そして2018年のフジロックのパフォーマンスも記憶に新しいSkrillex。彼は自身のYouTubeチャンネルで録音風景を公開しており、そこでm50xを使用していることがわかります。そしてなんとドアーズのメンバーも、コーラスやギターやキーボードの録音時に使っていますね!プロ・ユースであることが伺えます。

下記記事では、ATH-M50xの機能や評価がより詳しく記載されています。

【海外で高評価】YouTuberも必須?オーディオテクニカ ATH-M50x ヘッドホン レビュー

SONY MDR-V6

 老舗ソニーのMRDV6も、快適性とノイズ低減を追求した作りになっており高い評価を得ています。特にCCAWボイスコイルを採用しているため、ワイド・レンジとクリアな音質が特徴です。ワイド・レンジとは、5Hz~30kHzというとても広い周波数に対応していることを意味します。あらゆる楽器の録音やミキシングに最適といえます。

 音色に関しては、クセがなく中域がくぐもることもない、いわゆる”ヌケの良い”音が大きな特徴といえるでしょう。

愛用している主なミュージシャン

Justin Bieber

 その天才的な歌唱力によって若干14歳から活躍中の世界のポップ・アイコンことジャスティンビーバー。彼のレコーディングはMDR-V6を愛用しているシーンが非常に多いです。おそらく私物ではないかと思われます。ジャスティンビーバーの公式チャンネルで公開中のこちらの動画でも、歌録りで使われているのがしっかりとわかります。

Gucci Mane

 いまや世界の音楽シーンを席巻するジャンルとなった「TRAP」の生みの親ともいえるGucci Mane。彼がいなければ今日のビルボードチャートは全く違うものになっていたはずです。そんな彼の代表曲のひとつ「I Think I Love Her」のボーカル・レコーディング時にMDR-V6を使用しています。残念ながら録音風景は公式チャンネルからは削除されていますが、完成曲は公式チャンネルで聞くことが出来ますよ。

KRK KNS8400

 KNS8400も長い歴史を誇るモニターヘッドホンです。5Hz~23Hzと広い周波数に対応しており、高域が鮮明である点を評価されるケースが多いです。

 イヤーパッドは、衝撃吸収・低反発の『アコースティック・メモリー・フォーム』を採用しているため、長時間の作業にもバッチリです。また、着脱可能なケーブルと回転式のイヤーカップを搭載しているので、持ち運ぶときにもストレスがありません。イヤーパッドとケーブルは交換が可能なので、一度購入すれば長く使える一品です。

愛用している主なミュージシャン

Ummet Ozcan

 オランダを基点に活動するテクノ・ハウスDJ Ummet Ozcan。日本での知名度はまだまだ低いですがCalvin HarrisやDavid Guettaなど超有名DJとのコラボレーションによって頭角を現しつつあります。彼のfacebookにはKNS 8400をプレゼントとして貰ったことが写真が載っています。他の音楽家と同じくKRK製品のファンなんでしょうね。とても嬉しそう!


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Sennheiser HD 380 PROヘッドホン

 世界的なオーディオメーカーのゼンハイザーが提供する安価なモニターヘッドホンです。歪みを低減するEAR (Eargonomic Acoustic Refinement)技術やDuofolダイヤフラムなどの独自の技術による快適性の追求と、軽さと着け心地の良さから長時間のリスニングに最適と評価されています。

 音像は完全にフラットというよりは、高域に特徴があり、そのおかげでボーカルやギターソロなどのレコーディングに向いています。

愛用している主なミュージシャン

Tinashe

 若干25歳ながら既に複数のアワード受賞歴を持ち、ニッキー・ミナージュ、ブリトニー・スピアーズ、マルーン5との競作・競演なども果たしアメリカのフィメール・シンガーとして確固たる地位を築きつつあるTinashe(ティナシェ)。彼女のYouTubeチャンネルで公開しているベッドルームでの録音風景でHD 380 PROが使われています。なんとこの部屋でRCAとの契約に繋がったデビュー・ミックステープも録音されたそう!3分7秒からのボーカル録りで使われていますね。

 彼女は「ここは居心地が良くてリラックスできて大好き」と言っており、その空間で付け心地の良さに定評があるHD 380 PROを選んだというのは納得です。


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Beyerdynamic DT 770 Pro 80オームスタジオヘッドホン

 DT 770 Pro 80は、手ごろな価格にも関わらず多くの音楽家が愛用するモニターヘッドホンのひとつ。日本では知名度やレビュー数が多くないのですが、世界的にはとても有名です。

 歪みやヒスノイズも感じさせないクリーンな音色が特徴です。中域、高域のバランスの良さに加え、バスレフ技術が採用されていることによる丸みを帯びた低域にも定評があります。「この低域のレスポンスの良さを求めて多くのミュージシャンが利用しているのでは」という意見もありました。

 イヤーパッドはソフトベロア素材で、調整可能な長時間の着用を想定されています。見るからに柔らかそうですね。

愛用している主なミュージシャン

Rihanna

 いわずと知れた21世紀のR&Bシンガーを代表するリアーナ。彼女の近年の大ヒットシングル『Bitch Better Have My Money』の録音風景が自身のチャンネルで公開されています。1分頃のボーカル録りでDT770 Pro80が使われてますね。個人的にこの曲が大好きなので、それに使われたモデルというだけでほしくなってしまいます笑

Lenny Kravitz

 こちらも世界的に有名なレニー・クラヴィッツ。ファンク、ロック、ソウルなどのジャンルを横断する音楽スタイルで90年代から長く活躍しており、4度にわたるグラミー受賞も。日本でも有名ですね。自身のチャンネルで、あらゆる楽器の多重録音風景を公開しており、そこでDT 770 Pro 80が使われているのがはっきりとわかります。こんな爆音ソングで使われているところから、その密閉度の高さが伺えます。ロックに最適かもしれませんね!


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【まとめ】モニターヘッドホンを選ぶ際のポイント

 いろんなアーティストが、誰でも手の届く値段のモニターヘッドホンを使用していることがわかりましたね。最後に自分なりにモニターヘッドホンを選ぶ際のポイントをまとめてみました。参考にしてもらえれば幸いです。

利用用途に合っているか

 今回ご紹介したモニターヘッドホンは全て「密閉型」です。ギターの録音、ボーカルの録音の際にモニタリングをする際に、音が漏れないよう遮断性に優れている点が特徴です。もしミックスやマスタリングに特化したヘッドホンが必要であれば「開放型」もしくは「セミオープン型」も選択肢に入ってきます。

自分が作る音楽・使う楽器と親和性が高いかどうか

 なかなか判断が難しい部分ではありますが、今回事例としてピックアップしたミュージシャンの使い方が少しヒントになるかもしれません。たとえば『Audio-Technica ATH-M50x』は、プロデューサーが使っているケースが多く、『Beyerdynamic DT 770 Pro 80』は、ボーカリストが愛用している印象をうけます。例がまだまだ少ないですが、こうした視点も判断材料のひとつになるはずです。

着け心地が良いか

 音楽鑑賞とは違って長時間使うものですし、装着していることを忘れるくらいの軽さや心地よさが理想ですよね。各メーカーいずれも安価な価格帯でも追求している点が、この着け心地です。今回リストアップしたモニターヘッドホンであればその点はきっちり考慮されているのでいずれのモデルも問題ないはずです。

テンションがあがるか

 なんだかんだでここが一番重要かもしれません。長く使うものですし、細かいスペックの差ももちろん大事ですが、なにより「装着したときにテンションがあがること」ってとても重要ですよね。それがなければ音楽制作を長く続けることは難しい。テンションが挙がる理由は色だったり形だったり、「リアーナが使っているから」という理由でも良いと思います。最後は自分が納得いく理由で決めて、長く愛用しましょう!